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インプラント手術の種類

インプラント手術にはいくつかの種類があり、対応可能な症例も様々。また、骨の状態によって適応する術式が異なります。

インプラント治療では2回法の手術が用いられるケースが多く、治療期間が長く、患者の心身的負担が大きい点がデメリットといわれています。

今回は患者への負担が少ない術式をいくつか紹介しています。それぞれの特徴やメリットをチェックしてみましょう。

患者さんに優しいインプラント手術の方法

1回法

インプラントの手術には大きく分けて1回法と2回法の2つがあります。一般的には骨とインプラント結合後に2次手術を行い、アバットメントを連結させる2回法での治療が多いでしょう。

1回法では、埋入手術時にインプラント体とアバットメント体が一体となったインプラントを使用する点が特徴です。術後は、癒着期間を設け、人工歯の取り付けを行います。一体型インプラントによる1回法は、強度に優れ、コストも低いことがメリット。治療期間も2回法に比べ短いですが、骨造成術を併用する場合は感染症のリスクが高くなる点は覚えておきましょう。

OAM(大口式)

日本で考案されたインプラントの術式がOAMインプラントシステムです。OAMの特徴は、歯科用ドリルを使用せずに行うことでしょう。通常、インプラント手術には歯科用ドリルが使用されますが、OAM では、細い針のようなリーマーとOAM オーギュメーターという専用器具を使用して埋入箇所をつくります。ドリル使用時の振動や音もなく、骨密度が低い患者にも対応している点がメリットです。また、骨を削る必要がないため、神経や血管損傷のリスクも低い術式といえるでしょう。

ただし、OAMインプラントシステムを導入するクリニックのみでしか受けられない術式となるため、OAMでの治療に対応しているのかをクリニックに事前確認しておくべきでしょう。

フラップレス

歯茎を切らずに行う治療がフラップレス手術です。フラップレス手術を行う際に重要なポイントは、CT活用による精密な検査・診断です。歯茎に小さな穴を開け、インプラント埋入をするため、骨の状態や神経の位置などを正確に診断する必要があり、ドクターの技術や経験によって治療の精度が異なることもある点も特徴です。

しかし、従来のインプラント治療に比べ、手術時間が短く治療回数も短縮可能な点がメリット。術後の腫れや出血などのリスクも低く、患者の心身的負担が少ない術式といえるでしょう。

即時荷重

インプラント手術当日から仮歯の取り付けを行う方法を即時荷重といいます。手術当日から食事することができる点がメリットの一つです。一般的なインプラント治療では、インプラントと骨とが癒着するために数か月の期間を設け、人工歯の装着をします。この工程を1回の手術で行える即時荷重は、患者の負担が少なく、費用も抑えられる点が魅力でしょう。

ただし、即時荷重は骨の量や質の問題がないことが適応の条件とされています。また、初期固定が難しい術式となるので、ドクターの技術力も重要といわれる術式です。

スプリットクレスト(歯槽堤分割)

骨が薄いためにインプラント治療を諦めていた人にも対応する術式がスプリットクレストです。薄くなった骨の状態を利用した術式で、骨を分割して隙間をつくり、インプラント埋入、骨補填材で補強する手術方法により行います。現在は、ハンマーで叩いて分割する以前の方法と異なり、少ないリスクで施術可能な超音波医療機器を用いることが多い点も特徴です。

スプリットクレストは、骨幅が足りないケースに適した術式となりますが、骨質が硬すぎると適用できない場合のあるため、正確な診査診断が必要となるでしょう。

抜歯即時

抜歯即時は、抜歯すると同時にインプラントを埋め込む手術のこと。抜歯した後、傷口が治るまで待っていると骨が少しずつやせていきますが、抜歯直後であれば、骨が減っていくのを防ぐことができるのです。抜歯と同時にインプラントを埋め込むため、歯茎を切開する必要もありません。手術後の痛みも抑えられ、通院回数や治療時間も短くなり、患者さんのからだの負担も軽減されます。

歯の根っこに細菌が溜まって痛みや腫れがある、歯周病が進行している、骨の量が少なすぎる人は、抜歯即時手術ができない可能性もあるようです。

サージカルガイド

サージカルガイドは施術法ではなく、手術に用いられる補助器具。かんたんに言うと、「コンパス」のようなものです。手書きで円を描くのは難しいですが、サージカルガイドを使えば、きれいな円を描くことができます。

インプラントを埋め込む位置や角度、深さが少しでもズレてしまうと治療に大きな影響を及ぼすことも。サージカルガイドを使用してインプラント手術をおこなうと、狙った部位にピンポイントで埋め込むことができるのです。

サージカルガイドは、どんな場合でも使えるわけではありません。口が開けられる量が、指3本分以上が条件です。口が開けられる量が少ないとドリルが入らないため、インプラント手術をおこなうことができません。

そのほかインプラントの施術方法

All On 4

All On 4は、総入れ歯の人や歯をほとんど失った人、あごの骨がやせている人に向いている施術方法。最少4本のインプラントを埋入するだけで、歯の働きを補えるのが特徴です。治療方法は、埋入する奥のインプラントを斜めに埋め込んで、噛む力を均等にすることにより、歯を支えます。

従来のインプラント治療に比べて埋め込む本数が少ないため、治療時間が短期間なので、からだの負担も少なく、治療にかかる費用も抑えることができます。メリットばかりのようですが、技術や経験のある医師しか治療できない、保険適応外、メンテナンスが必要といったデメリットも。歯を支えているあごの状態によっては、インプラントの本数が増える場合もあるため、施術を希望する際は医師に相談してください。

ザイゴマインプラント

ザイゴマインプラントは、骨を移植しないで頬骨に埋めるインプラントの施術方法です。頬骨はとても硬いので、インプラントをしっかり固定するには適した部位。上あごの骨が足りない場合、ザイゴマインプラントを埋め込むことで、その日のうちに固定式の人工歯を装着することが可能です。

ザイゴマインプラントは、高度な技術を伴う手術。治療ができるクリニックも限られています。通常のインプラント体の長さは10?16mm。ザイゴマインプラントは52.5mmもあります。通常よりも長いインプラントを斜めに埋め込むため、角度や少しでもズレると正しい位置に埋め込むことができません。手術をする場合は、技術力の高い経験の豊富な医師を選びましょう。

インプラントの骨造成とは

骨造成手術とは、インプラント治療の際に骨量が足りないときに実施される手術です。この方法が普及する以前は、骨が足りないと診断された場合、インプラント治療ができないこともありました。現在では多くの症例でさまざまな骨造成法が実施されています。その詳細を解説します。

骨造成のメリットデメリット

メリット

骨造成のメリットは、インプラント治療が可能になることでしょう。もちろん、どのような場合でも可能なわけではありませんが、現在の技術では、多くの方がインプラント治療を受けられるようになっています。いくつかの方法がありますので、クリニックに相談してみましょう。

デメリット

骨造成法のデメリットは、外科手術を伴うことです。インプラント手術とは別の場合もありますし、同時に行う場合もあります。それほど大きな手術ではありませんが、術後の痛みや腫れがおこる可能性があります。また、確率は低いですが、感染症などのリスクもあるでしょう。

骨造成手術の種類

GBR

GBRとは、骨再生誘導法という術式です。上顎、下顎共に採用されるポピュラーな骨造成術となっています。術式は、骨の足りない部分の歯肉を切開して、そこに人工骨などの骨補填材を入れます。その後、骨造成を促進させるため、「メンブレン」という特殊な膜で覆って、縫合します。骨ができるまでは、3ヶ月から6ヶ月程度で、その後インプラント体の埋入をおこないます。ただ、近年では症例によって、インプラント埋入手術と同時にGBRをおこなうこともあります。

ソケットリフト(上顎洞底挙上術)

ソケットリフトは、このあとご紹介するサイナスリフトと同じく「上顎洞挙上術(じょうがくどうきょじょうきゅつ)」と呼ばれる術式の一つです。上顎の前歯以外の部位に適応となります。インプラント体埋入手術と同時におこなわれるもので、インプラント体を埋入するために開けた穴に骨補填材を入れて、インプラント体を埋入します。このとき、上顎直上の「上顎洞」という空間を少し持ち上げて骨補填材を入れていきます。骨量の不足が軽度の症例に実施します。

サイナスリフト(上顎洞底挙上術)

サイナスリフトは、上記のソケットリフトでは補えない骨量の不足症例に適応になる術式です。インプラント体埋入手術の前におこなうのが一般的です。術式は、まず歯肉の頬側を切開して、顎骨に穴を開けます。その奥には、上顎洞を覆っている、「シュナイダー膜」という粘膜がありますので、それを少し持ち上げて、骨補填材を充填します。その後は歯肉を縫合して、3ヶ月から6ヶ月ほど経過してから、骨が再生したのを確認してインプラント体の埋入手術をおこないます。

オンレーグラフト

オンレーグラフトは、奥歯部分に比較的広範囲に顎骨が萎縮、あるいは欠損してしまったときに用いる方法です。多くの場合、自分の骨を使用しますが、人工骨を使う場合もあります。骨量の足りない部分に外側から移植骨をスクリューなどで固定する方法、あるいはインプラント埋入と同時におこなう方法もあります。移植に使用する骨は、骨は下顎奥歯の下部分や、上顎の奥の部分から採取することが多いです。

スプリットクレスト(歯槽堤分割術)

スプリットクレストは 歯槽堤分割術(しそうていぶんかつじゅつ)という術式です。一般的には上顎の前歯部分に適応されるものです。骨の高さはあるものの、骨幅が足りない場合に実施されます。術式は、歯の土台となっている歯槽骨にノミのような専用の器具を打ち込んでゆき、少しづつ分割させていきます。分割された部分にインプラント体を埋入して、骨補填材を充填します。非常に繊細な手技ですので、スキルが求められる術式の一つです。