インプラントのメンテナンス

インプラントは従来の虫歯や差し歯治療では得られなかった「自分の歯のような生活」を取り戻すことができる点がメリットですが、一方でメンテナンスがとても大切です。そこでなぜメンテナンスが必要なのか、インプラントの寿命を短くしてしまうものについてもチェックしてみました。

インプラントにおけるメンテナンスの重要性

インプラント治療はメンテナンスが重要です。

もしもですが、メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎と呼ばれる炎症が起きてしまいます。

インプラントは決して安い治療ではありませんので、多くの患者が「一生持つのか」との疑問を抱いているのですが、一生持つかどうかは、患者のメンテナンス次第です。

そもそも、虫歯とは細菌によって歯が溶けてしまうものです。

インプラントにしたら細菌が寄ってこないようになる訳ではなく、インプラントで埋めた土台、あるいは人工の歯にも影響を及ぼします。

むしろインプラント歯周炎になると、土台を超えて骨にまで影響が及びます。

最悪、骨にまで感染してしまうと、治療法が確立されていませんので、歯科医側としても手をこまねくものになるでしょう。

そのため、歯科医としてもインプラント治療の後には適切なメンテナンスをと啓蒙しています。

インプラント治療におけるメンテナンスとは?

では具体的にインプラント治療後のメンテナンスは何をすると良いのでしょうか。

大きく分類するとインプラントのメンテナンスは2種類です。

セルフケアと歯科医院での定期健診です。

セルフケアの基本は歯磨きです。

歯磨きは歯垢の除去と共に細菌対策でもあるので、メンテナンスの基本です。

定期検診も大切なメンテナンス

インプラント治療を受けた歯科医院での定期検診も大切なメンテナンスです。

定期健診によって、インプラントに異常がないかを確認できます。

歯科医に診断してもらうことで、目では見えない細かい部分の異常もチェックできます。

実は歯磨きはとても大切ではありますが、一方で歯磨き「だけ」で、すべての問題を解決するのは難しいと言われています。

歯の生え方や年齢による唾液量の違い、口の中の細菌等によって、「理想の歯磨き」は変わります。

これらを患者が一人だけで理解するのは簡単ではありません。

そこで、歯科医に診察してもらうことで異常はないのかだけではなく、「現在の状態の理想の歯磨き」までレクチャーしてもらえます。

インプラントの寿命を減らす原因

インプラントの寿命は一般的には8年前後と言われている一方で、15年、あるいは20年も健在という患者もいれば、逆に平均寿命に届かずにインプラントが劣化したと悩んでいる患者もいます。

なぜそこまで違いが出るのかと言えば、生活の中でインプラントの寿命を減らすことをしてしまっている患者がいるからです。

そこで、インプラントの寿命を減らすのはどのようなことなのかについてもチェックしてみました。

歯石や歯垢は寿命を減らす原因

歯石、歯垢は虫歯の原因です。

多くの方がこれらを防ぐために日々歯磨きを頑張っているかと思いますが、インプラントにとっても歯石や歯垢は良いものではありません。

歯石や歯垢によって歯周病となれば、インプラントにも影響が出ます。

歯茎に影響が出て土台がぐらつくことになったり、最悪骨に影響が出てしまう可能性もあります。

いわゆる、「インプラント歯周炎」と呼ばれる症状で、この症状の厄介な点は虫歯同様、初期段階では自覚が難しい点です。

気付いた段階では既にそれなりに進行してしまっているケースが多いので、自覚してからの治療が難しいのです。

噛み合わせも大切

インプラント治療では噛み合わせにも細心の注意が払われますが、次第に噛み合わせが悪くなってしまうことも考えられます。

インプラントが緩んでしまったり、あるいは他の歯が少々ぐらついたり。

これらにより、歯の噛み合わせが悪化すれば、次第にインプラントにも悪影響が及ぶことになり、インプラントの寿命を短くさせてしまいます。

しかし、歯の噛み合わせもインプラント歯周炎同様、自分で簡単には気付けません。また、注意をしているつもりでも歯ぎしり等で無意識のうちにインプラントに負担をかけている場合にも、劣化は早くなります。

喫煙者や糖尿病の方は注意

喫煙や糖尿病もまた、インプラントを悪化させるものです。

タバコにはニコチン、タールが含まれていますが、これらは歯肉に刺激を与えて血管を収縮させ、歯茎の抵抗力が落ちてしまいます。

糖尿病も全身の免疫力が下がってしまいますので、歯周病になりやすいですし、骨代謝に異常がみられることにもなりますので、インプラント治療を行ったのであれば喫煙を控えると共に、糖尿病にもならないよう食生活や運動など、ライフスタイルにもある程度気を付ける必要があります。

喫煙や糖尿病は生活習慣になりますので、簡単には改善できない部分かとは思いますが、インプラントに負担を与えるものだと認識し、インプラントを長く保たせたいのであれば気を付けた方が良いのは言うまでもありません。